推し活修行 ~田中圭さんを深く静かに推す~

映画・演劇・本(乱読)が好き。田中圭ファン。圭モバプラチナ会員。

闘い済んで…

とても大切な場所なのに、1ヶ月以上も放置してしまった。僅かでもずうっと読んでくださっていた方がいたのに、流石にもう誰も待っていないだろうと思いながらも、久々に書いてみる。

2月から3月にかけて、かつて経験したことのない出来事の連続で、私は心身共に疲弊し、壊れそうになっていた。間違いなく、今まで生きてきた人生の中で一番きつい日々だった。思っていた以上に自分が弱い人間だということを思いしらされた。

ここは推し活のblogなので、我が家(私と母)に起こった出来事の詳細を書くつもりはない。が、ざっとかいつまんで記しておく。二ヶ月の間に母は二度転倒し体調を崩し、私は真昼と言わず夜中と言わず二度救急車に添乗した。真夜中に痛がる母を抱き抱えて「もう、どうしたら…」と泣いた夜もあった。

一人だけの介護には限界がある。プロの方の力を借りなければ共倒れになる。わかってはいたが、一歩を踏み出すには勇気がいった。妹、従姉、友人達…皆が私の話を親身に聞いてくれて有り難かった。その後大きな決断をし、多くの方に世話になった。

母にとっても私にとっても最善の策として、寂しがる母を施設にいれたが、入所前毎日泣く母を見るのは辛かった。どうか、新しい環境に早く馴染んで、皆に愛されますように…と小柄な母の小さな頭を思い出して今も切ない。

圭さんのことを考える余裕もなかった。トラムの公演は1回観られる。兵庫も1回。それで充分。圭さんの存在は私の生き甲斐にもなっているが、さすがに今回は推し活だけではどうにもならなかった。

やっと落ち着いて、ここにやって来た。「これでゴールなのではなく、今からがスタートだね」と励ましてくれた親友の言葉が胸にしみる。

チーム

おっさんずラブ-リターンズ-」がついに終わった。とても素敵な終わり方だった。昨年続編が作られると聞いた時は、正直言って期待よりむしろ不安の方が大きかった。skyの前のゴタゴタを多少は知っていたので、不動産編の続編に対する一部の偏った期待は怖かった。純粋に普通の連ドラのように楽しみたかったので、普段お馴染みの“推しを深~く愛している方たち”のコメント以外は極力見ないようにしてきた。予想通り色々あったようだが、界隈の完全スルーを貫いたので、苦い思いを味わわずに済んで良かったと思っている。そもそも、こんなに温かいドラマを好きな人たちが、なぜドラマの展開一つで誰かを傷つけたり出来るのだろう?

私自身今は毎日が激動の日々で、エンタメに没頭する余裕が無い。推しのドラマは楽しく笑って元気をもらい、時には胸を打たれ、そして推しの益々磨かれた外見に見惚れるものであり、その意味で今回の続編は予想以上に私を楽しませてくれた。

2018年の「おっさんずラブ」に関しては、盛り上がりがあまりに凄くて戸惑いが勝ち、圭さんは「おっさんずラブ」だけでは無いぞ、と素直に喜べない天の邪鬼な自分がいた。その後5年の間に圭さんは次々魅力的なキャラクターを演じ、昨年からは年齢に逆行するように綺麗さが増している。現状に甘んじず前を向いて働き続ける彼の姿を観ている間に私のちっぽけなこだわりは消えた。続編をやってくれたことで、改めて春田創一の人としての魅力を再認識出来たのは大きかった。

最終話、忘れられないシーンがある。春田が見た「誰もいないオフィス」の夢は、とても胸が痛かった。春田の万人に対する愛情の根底には、彼が纏っている孤独感が大いに影響していると思う。そしてそれはとりもなおさず田中圭自身が纏っている寂しんぼうの空気と似ている。春田の周りにたくさんの家族のような仲間が居て良かった。圭さんの周りにこのチームがあって良かった。スタッフの皆さんありがとう。共演者の皆さんありがとう。私は何者でもないただの一ファンだけど、彼の後ろで一緒に頭を下げたい。

「冬ソナ」?

舞台「メディスン」の圭モバ申し込みは、東京と兵庫の2ヶ所、取り敢えず申し込んだ。先のことは何もわからないが、ともかく行けると信じて申し込むしかない。圭さんのファンになって14年目、モバは途中引き継ぎに失敗して惜しいことをしたが、それでも軽く10年は過ぎた。今まで一度も外れたことがなかったのに、前回初めて東京公演の抽選に外れショックを受けた。今度はもっと狭き門。いやはやどうなることやら。東京行きはいつも駆け足で劇場以外に足を延ばす余裕はないが、昔のように聖地巡礼をしたいとも思わなくなったので、どこか1ヶ所プラス出来れば良いと考えている。しかし、その前に当たらなければ(笑)。

おっさんずラブ-リターンズ-」は放送前に予想出来なかったくらい楽しんで観ている。今までも面白かったが、私には今シリーズは格段に面白い。多分、テーマが恋愛から家族に移ったからだと思う。黒澤武蔵の立ち位置がとても良い。1話で姑みたいなと言われた時はうん?と思ったが、段々春田の父親みたいになってきて、とても温かみを感じる。公安バージョンは格好いいが、あまりクローズアップされると本末転倒になるので分量が難しい。今のところはとてもいい感じだ。一時冬ソナがなぜか話題になっていたが、あんな展開はあるのだろうか?もう20年前になるのか…散々観たのに、記憶が怪しい。主人公チュンサンは高校生の時に交通事故で亡くなったことになっていたが、クラスメートは誰もお葬式に行っていなかった。韓国独特の移民事情みたいなものが絡んでいたと思う(ある日、先生から亡くなったと知らされただけ)。そのチュンサンが素敵な大人になって皆の前に現れた。しかし、彼は記憶を失い、ミニョンという別名になっている。なかなか同じ人物と認識出来ない友人たち。けれど、彼を愛していたユジンだけは気づく…

懐かしいなぁ…。秋斗さんは確かに亡くなっているんでしょうが。

春田と牧の結婚式(素敵だった)が途中で来てしまったので、残りの波乱が少し怖いが(笑)、先が全く読めないので楽しみでもある。

しかし、春田さんて、アラフォーにしては可愛い過ぎませんかね?あんな人居ませんよ。

小説とドラマ

占いというものは厄介で、良いことだけ信じればいいとよく言われるが、大抵良くないことの方が心に引っかかって引きずられる。何の占いかもう憶えていないが、私は一年の内で1~2月が運気の悪い星回りだった。会社員時代、嫌なことは全てその時期にあったが、よくよく考えてみると、それは単に4月の人事異動に向けての根回し等が始まったことによるもので、運勢とは何の関係も無かったような気もする。ともかく、働いている間中、人事異動は嫌なものだった。ただ、退職前の十年間は一番自分に合った仕事をじっくりとさせてもらった。それは神に感謝したいくらいだ。

おっと、話が逸れた。占いや人事異動の話ではなく、今も毎年1~2月は良いことが無くてテンションが下がる、ということを書きたかったのだ。この時期は決まって何か起こる。冬は苦手なので出来れば静かに穏やかに暮らしたいのに…。母は認知症では無いが、歳相応にネジが少しずつ緩んで段々子供のようになっていく。私は時々茫然と立ち尽くし途方にくれるが、それでも母は愛おしい。欲を言えば、頭が良くて力持ちで従順なロボット助手が欲しい(笑)。私には筋力が足りない。

さて、連日テレビでは芳しくないニュースが目白押しだ。芸能ニュースって、昔はもっと楽しいものだったような気がする。

「セクシー田中さん」は観ていなかったが、胸が痛む。人気漫画や小説の映像化は、最初から過剰に期待しないようにしている。私は最近の漫画は殆ど読まないが小説はよく読むので、これが映像になったらなぁとワクワクすることはもちろんある。しかし、なかなか想像通りには行かない。私は「百舌の叫ぶ夜」が大好きで、二次元の主人公(公安警察官)倉木にどっぷりはまり、「砕かれた鍵」で彼が命を落とした時は、実在する人物のように落ち込んだ。倉木にはそれなりにイメージしていた俳優さんではなく違う俳優さんが選ばれたが、それは別に許容範囲だった。私は小説通りに映像化されるものと思って勝手に舞い上がり、色んな人に宣伝をした。しかし放送が始まって驚いた。小説の時代背景は古いので、現代風にアレンジされ、雰囲気がかなり違う作品になっていた(松本清張作品でもよく見かけるが)。私は拍子抜けし、多くの人に熱心に宣伝したことを悔やんだ。私は原作を愛する余り、倉木という人物に入れ込み過ぎていたのだ。原作者が了承したのなら仕方無いなと当時は思っていたが、実際の裏側なんて一視聴者にはわかる筈もない。つくづく人気作品の映像化は難しいなと思う。我が推しが、脚本家のオリジナル作品を好む気持ちがとてもよくわかった。

春田とTARと濱マイク

おっさんずラブ-リターンズ-」がどんどん面白くなってきた。第3話は秀逸で、一人で観ながら声を出して笑った。コメディなのだから、やはり毎回気持ちよく笑わせて欲しい。実力派と言われる人たちが、競うように全力でぶつかっているのが気持ちいい。公安パートは、別ドラマとしてじっくり観たいくらいの面子だ。もったいないですよ、どうですか?テレ朝さん。

WOWOWで放送され、録画したままになっていた映画「TAR」を観た。上映時かなり話題になっていたが、ちゃんとストーリーを知っていたわけではない。私はただただ主役のケイト・ブランシェットの指揮が観たくて、この映画を観たのだ。観て驚いた。思っていた作品と違っていた、と言うべきか…

主人公は女性指揮者のリディア・ター。名門オーケストラで次々首席指揮者をつとめる超有名な指揮者だ。自分が目指す音楽が明確にあり、その方向性にそぐわないと感じる副指揮者をあっさり切ることが出来るくらい、絶大な権力を持っている。

(私が期待した)彼女がオーケストラを指揮するシーンはほんの僅かで、彼女が抱える諸々の問題が、これでもか!と描かれる。(まあ、演者の負担を考えれば普通はそうで、「リバーサルオーケストラ」が異質だったのかもしれない。)

レズビアンを公言している彼女は同じ楽団のコンマスと同棲しているが、自身を取り巻く女性たちとの間で問題が起こる。彼女は追い詰められて余裕を無くし、幻聴に悩まされるようになる。彼女は自分が傷つけた人によって自分も傷つく。ブーメランのように。暗い色調、ピリピリした息が詰まるようなシーンの連続で、音楽を楽しむというような作品ではなかった。芸術というものにどっぷり浸かった人間の狂気を感じて私は戦慄した。

WOWOWと言えば、大昔にはまった映画の三部作が昨年一挙放送されて、こちらも録画していたのをやっと観た。永瀬正敏さん主演の「私立探偵 濱マイク」シリーズだ。映画の公開時、私は永瀬さんの大ファンだった。監督は林海象。林氏の前作「夢みるように眠りたい」が大好きだった私にとって、好きな俳優の探偵映画は、心底嬉しかった。1年に1作のペースで3作作られ、確かに全部観たはずなのに、30年の間にストーリーはすっかり忘れてしまっていた。ただ、2作目の上映時に3作目の予告映像が一瞬映り、その時永瀬さんが右手で顔半分を隠す、その手があまりに美しく私はうっとりし、そのシーンだけははっきりと憶えていた。あんなにはまって観たのに、憶えているのは長い指の片手だけ。指フェチの面目躍如だ(笑)

ところで、観ているうちにあることが気になった。それは、第2作で悪役として強烈な印象を残していた佐野史郎さんと杉本哲太さんが、3作目では全く違う役柄で登場したからだ。面食らったが、シリーズであっても、それぞれは独立した作品なんだろうか?と思ったりした。30年前から、パラレルワールドはあったのかもしれない。

そうそう、一挙放送があった「死神さん2」も繰り返し観ている。久しぶりに観て、儀藤さんは美しい!と思った。

 

 

ビタミン推し

年が明けて既に10日経ち、やっと落ち着いてこの文章を書いている。新年は毎年来客があり、母と二人のひっそりした生活から、5人9人と増えて勘が狂う。慌ただしく、家事も増えてなかなか自分に向き合えない。おまけに今年は元旦からとんでもない天変地異の幕開けとなり、余計心がざわついた。

1月の震災というと、阪神・淡路大震災を思い出す。あの朝何故か電車は動いていて、会社の近くまで割とすんなり行けた。オフィスは大阪のど真ん中にあり、地下鉄の駅を上がるとサイレンが鳴りっ放しで、電柱が皆傾いていた。周辺はオフィスばかりのビル群なので崩れている建物はなかったが、会社に着いて自分の部署に入ると、ずらりと並んだ書架が全て倒れて、凄い数の本が散らばっていた。そこで初めて足が震えた。

いつか必ず訪れると言われる東南海地震が怖い。日本に住む私たちは何度この恐怖を体験するのだろう?壊れた家の上に容赦なく降り積もる雪を前に呆然と立ち尽くす後ろ姿に、胸がふさがれそうになる。

私に出来ることは毎日を前向きに懸命に生きることだけだ。自分が健康でなければ支援も出来ない。

振り返れば、2023年は大変な年明けだった。我ながらよく乗り切ったなと思う。2022年のもうすぐ正月という日に母が転倒し、骨折は免れたが、過去に骨折した部分を再度強打した。母は2ヵ月寝て、何とか動けるようになった。今も大変は大変だが、あの日々よりはマシだと思う。母の世話で参ってしまいそうな毎日を、なんとか乗り切れたのは推しがいたからだ。推しの存在にどれだけ助けられたかしれない。だからもう、私には圭さんが元気で仕事をしてくれていたらそれだけで嬉しい。

おっさんずラブ-リターンズ」が始まった。予想以上に面白い。やはり黒澤武蔵ありきだと思う。どんどん暴れてほしい。春田と牧のイチャイチャだけを観ていたいという意見もあるようだが、私はそれだけではつまらない。春田も牧も社会人としてそれなりの地位につき、いい歳なのだから、いろんな出来事に巻き込まれ乗り越えて行く姿を観たい。

番宣を兼ねたバラエティー出演は楽しく、格付けも箱根旅も推しの素敵さを堪能するに充分な内容だった。雑誌はあまりの数に訳がわからなくなり、目に止まったものだけ買っている。紙媒体ではないが、GQ JAPANの記事が素晴らしかった。特に28個の質問。知りたいと思っていたことが満載で、何度も読み返した。好きな音楽、面白かった映画、好きな本…こういうことが知りたかった。GQさん、聞いてくれてありがとう!

「生まれ変わったら、何になりたい?」

「芸術家か作家です」

ブラボー!それが聞けて幸せです。

TAIKER Magazine

おっさんずラブ リターンズ」が発表された時にある程度予想していたことだが、雑誌への露出が凄まじい。いったいどれだけの取材を受けたのだろう?特にテレビ誌は衣装やインタビュー内容から考えて、同じ日に取材を受けたと思われる。写真が微妙に違うだけで内容はほぼ同じものはこちらも考えて買わないと財布が痩せる(笑)。加えておっさんずラブ展やおっさんずラブカフェなど、次々繰り出される企画のグッズの種類も半端なくある。大阪なら行けないこともないから年明けに…とか考えていたら、早々と春田のアクスタは売り切れてしまった。そうなると、無理して行くほどでもないか…と二の足を踏んでしまう。私はもうリアルな推しの姿が反映されたグッズしか興味が無いが、全種類買う人はかなりの出費になるだろう。「女子高生に殺されたい」のBlu-rayを先日手に入れたばかりなのに、次は第九のBlu-rayも予約待ちだ。泣く泣くどれかを我慢している人もいるに違いない。一方、売れると見ればどんどん輪を広げていく企業戦略の、ど真ん中に立たされている推しのプレッシャーはいかばかりか?「台風の目」の中のように意外に穏やかであることを祈るばかりだ。先日の前作一気見イベントの舞台挨拶で、共演者のコメント一つ一つに反応し、千本ノックのように見事に受けて立つ推しを見ていると、誰も置いてきぼりにしないぞという、作品を背負って立つ人の気概のようなものがうかがえる。どうか、推しの頑張りが、温かい形で報われますようにと願わずにはいられない。

雑誌と言えば、似たような記事が量産されている中に異彩を放つ海外雑誌が登場した。TAIKER Magazineという台湾発のスタイリッシュな雑誌。その次号が圭さんの特集で、表紙を飾っているらしい。情報が突然登場した夜は、その艶っぽい動画でファンの度肝を抜いた。日本の雑誌とのコンセプトの違い!その昔はまりまくった香港のエンタメを思い出した。スタイリッシュな雑誌が多かった。常々日本の雑誌に抱いている残念感や違和感……もうすぐ40歳なのに、なぜ「可愛さ」が先に立ち、風船と戯れるようなワンパターンな写真が多いのだろう?圭さんはもっともっと色っぽい人なのに…。公開された1枚の写真。ハーフパンツ姿で足を組む。細くて長くて白い脚、2次元のように細くて長い指。素晴らしいその1枚を見ただけで、速攻で予約した。輸入雑誌なので高いが、これほど素敵な写真が掲載されているのなら絶対欲しい。

田中圭という俳優を「どこにでも居そうな人」と評する人がいるが、なかなか居ませんよ、こんな魅惑的なひと。