推し活修行 ~田中圭さんを深く静かに推す~

映画・演劇・本(乱読)が好き。田中圭ファン。圭モバプラチナ会員。

朝陽さんと圭さん

毎週水曜日の深夜は不思議な感情に支配される。寝る前にやろうと思っていたことが全て億劫になり、ぼんやりと宙を見つめていたりする。いやはや、やっかいな感情だ。常葉朝陽氏のせいだとわかっているが、あのスーパークールな口調で、「あなた自身でコントロールすべきです」と、言われそうだ。

冗談はさておき、私は入口がドラマではなかったので、役柄ではなく俳優田中圭その人をまず好きになった。春田も翔太君も、ドラマの面白さが先にあって、役の人物にどっぷりはまった記憶はない。過去にも素敵だなと思う役は多々あったが、観終わるとあっさり切り替えが出来た。ここまで好きになったのは初めてだ。(「図書館戦争」の小牧もかなり好きだが、あの設定は少し照れる。)困ったことに常葉朝陽には私の好きな要素が全て詰まっている。育ちが良く上品で、インテリであり、美しい。細身で正統派のファッションを好む。下戸。自信家だが繊細で脆い部分もある。優れた執事を抱えている(笑)。よくもまぁこんなにも揃えたものだ。

正直なところ、次のドラマ(「unknown」)の設定に少々身構えている(笑)

田中圭という人は3形態あると、私は常々考えている。まず、今まさに常葉朝陽である田中圭。圭さんというより朝陽さんと呼ぶべきフィクションの人。要は演じている役柄。そして次は、硬軟織り交ぜあらゆるタイプの人間を体現する役者としての田中圭。最後は父として夫として極プライベートでの田中圭さん(心身共に健康で楽しく生きて欲しいので、プライベートでの彼の領域には絶対踏み込んではならないものと思っている)。プライベートでの彼は勿論除外するとして、つまり何を言いたいかというと、その俳優が好きなのか?その役柄が好きなのか?という問題は、後々結構大きく響いてくるということだ。

私でさえこうなのだから、今回初めて田中圭の魅力に気付き、常葉朝陽から田中圭沼に足を踏み入れる人がきっといると思う。勢いでモバの会員になったり過去作を観まくったり。で、当たり前だが、常葉朝陽イコール田中圭ではない。美しくストイックな朝陽さんは、紛れもなく圭さんの努力で作り上げた人物だが、脚本と演出と衣装&ヘアメイクによって完璧に仕上げられている。

おっさんずラブ」を思い出す。あの時は圭モバの人数が一気に増えて、その前から応援していた人達は驚き、喜んだ(と、思う)。春田もイコール圭さんではない。ただ、圭さんの中に春田の要素が多少なりともあり、同一視する人がいても仕方なかったような気もする。しかし、常葉朝陽は違う。真摯に指揮を学び体重を落とし、自分とは全くタイプの違う朝陽を圭さんは努力で自分のものにしたのだ。だから、朝陽イコール田中圭の感覚で沼に飛び込む人がもしいるとしたら、この先ずいぶん面食らうことだろう。田中圭という俳優は一筋縄ではいかないからだ。早々に退室する人もいるかもしれない。次にどんな作品を観ても、上手いなぁ彼の演じ方が好きだ、となればめでたしめでたしで問題無し。

一人でも多くの人に、あの繊細な「自然過ぎて演技に見えない」演技の真髄が伝わりますように。