前回書いたアイドル歌手を皮切りに、イギリスのロックミュージシャン、香港の映画スター、韓流人気俳優、k-popグループ、日本の舞台俳優、日本のシンガーソングライター等、自分でもよくもまぁと思うほど、私は多くの歌手や俳優を好きになり応援してきた。しかし、圭さんの後は出て来ていない。もう出て来ないと思う。
推しにファンクラブがある場合は必ず加入してきたが、無い人もいた。だからと言うわけでもないが、私設ファンクラブのような活動に深く関わったことも何度かある。それは大いに刺激的でワクワクするような経験だったが、同時に組織というものの持つ複雑で面倒臭い人間関係に思い悩む日々でもあった。得たものはたくさんあり学んだことも多かったが、傷付くことも多かった。私も誰かを傷付けたかもしれない。本来推し活は楽しんでやるものなのに。
私は今その集大成として圭さんを推しているが、私の近くに田中圭ファンはいない。時々無性に誰かと圭さんの話をしたくなるが、仕方ないのでTwitterで同好の士を見つけては勝手に友達のような気持ちになっている。組織はこりごりだが、仲間は欲しい。
冒頭に挙げた過去の推しの中に、亡くなった方が二人いる。一人は病気で、もう一人は自死で。特に自ら命を絶った香港の俳優さんの場合は、しばらく彼の写真集も見る気になれないし、音楽も聞けなかった。新しい作品が産まれる未来がないということがたまらなく寂しかった。
究極のことを言えば、推しは元気で笑っていてくれさえすればいい。他の諸々は豪華なオマケのようなものだ。どうしようもない世の中だが、生き抜いてほしいと切に思う。
